殺陣丸の内講座2

tate

朝大学60分侍クラブ

殺陣から学ぶ和の総合力

お試しセット全2回
第一回 引く文化
・第二回 かはす文化

第二回 かはす文化

*挨拶と復習

前回は、引く文化ということで、手拭い引きをやって頂きました。
引くというのは、戦術としても有効に利用されていたと思います
動きの中で引く動作は、身体の中心をとらえるのに適しています。
また引く事で力を蓄えて攻撃に転ずるパワーにしたのかもしれませんね。
今日はかはす文化ということで話を進めていきます。

*帯結び
前回もやってますので、説明は簡単にして出来ない人をフォローします。

*復習として、抜刀・左袈裟斬り・血振り・納刀をします

*かはす文化
日本人は対峙することを嫌って
いました。相手の目をみて話すことも嫌いましたし、
対峙して座ることも避けていました。これは茶道の中でもみられることです。
神社においても昔ながらの日本的な神社では、鳥居から本殿までが
一直線で結ばれることはありません。明治神宮や伊勢神宮、出雲大社など。
海外の重要な建造物がシンメトリーに作られている事が多いのに対して
これらは、日本特有の配置ともいえます。
では、どうして正面を嫌ったのでしょうか?実際に試してみましょう。
立っている人の背後から、寄っていくのですが気配を感じるはずです。
しかし、これを斜めにはいりますと気配が消えて嫌な感じがなくなると思います。
ですから、このように日常の中でも正面から、相手に近寄ることを避けていました。
武道においても同じようにかはすという事は思想の根底には息づいているわけです。
アメリカのスポーツのような力と力の勝負というのは、日本文化の中では、
野暮と思われていたのかもしれません。

*よけるとかはすの違い(時間があれば説明します)
普段人を避けるとき、あまりタイミングを考えていませんが
心地よいタイミングは、確かにあるようなので、感じでみます
たんにすれ違いの時の路をあけるタイミングのことです。

*左半身の体捌き

かはす動きは、逃げているわけでなくむしろ攻めの一つなのかもしれません。
相手の攻撃を紙一重でよけることによって、体勢として優位に立つわけです。
この場合、地面を蹴って避けようとしますと、足が残ったりします。
ですから、前回、やりました引くということで避けます。これが左半身です。

まず動きを説明しますので、やってみましょう。
斬りこむのは前回は左足を引いて斬りましたが、今回は右足を出して斬ります。
動きは反対になるようですが、あくまでも引く動きとしてとらえて前に出ます。
束を腹にぶつけるような動作で引くを再現します。

当たり前ですが、ぎこちないと思います。
怖いと思ったかもしれませんし、相手の事もよく分からないので
様子を見てしまったかもしれません。

ここで、こぎこちなさを無くすなめに視線が重要になってきます。

まず両目に対象を捉えますと、タイミングが遅れます。

実際に手で相手を斬る振りをしてもらって、
正面でみた場合と脇で見た場合の違いを感じてもらいます。
実際、脳が判断して指令を筋肉に出して届くまでに0.5秒かかると言われています。
これでは、間に合いません。
ですから、身体に任せてしまおうというわけです。

では、どこが判断するのかと言いますと
前回、引く文化で刀を左に差していると下がりやすいと感覚したと思います。
左半身は、下がる動きですから、左側の感覚が有利になります。
ですから、今回、左側の後ろ側にある肩甲骨がGOサインを出しますので
それに従って、かはしてみるわけです。
そんなことは無理と思わずに、やってみるとよく分かると思います。
トライしてみましょう。一気に武道家のような動きに変わるはずです。

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*まとめ

今回は2回に分けまして、殺陣の基礎をやってみました。
一回目が引く文化で二回目が、かはす文化でした。
引く文化では、刀を振るときに手を意識するのではなく
引く足の方に意識を移して動いてみました。
かはす文化では、見ることを目ではなく身体で見ることをやってみました。
どちらも、対象物を直線的に扱うのではなく間接的に扱うことによって
意志をなるべく消すようにしているわけです。
こうした考え方は日本独自のものだと思います。
出来れば、なにか生活の中で、活かす場面があれば幸いです。

ありがとうございました。

第一回  引く文化

 

プレゼン用資料

 

 


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