仁義

 映画の中より、耳コピーで書き出し

 早速お控え下すって、ありがとうござんす。
 では、手前より伝達仁義を発します。御当家の橋本さん、
 ならびに姉御さん、またはお身内御一統さん
 陰ながらの仁義はお許しなすって下さい。
 向かいましたる受け人さんとは初見にござんす。
 したがいましてやつがれ、生国は九州、肥後熊本は五木でござんす。
 いまだ一本立ちの身をもちまして
 姓名を発しますはたこうござんすがお許しなすってください。
 姓は矢野名は龍子、またの名を緋牡丹の御龍と発します。
 渡世修行中のしがなきおんなにござんす。
 行く末万端お見知りおかれまして、よろしくお引きまわしのほどお願いいたします。

 ご丁重なるご挨拶に遅れましての仁義失礼さんにござんす。
 手前当西野丸一家を継承される六代目杉山定二郎に従います若造です。
 姓名の義、北村金造としるします。
 渡世の道はいまだ修行中のしがないもんでござんす。
 以後御見知りおかれまして、お引き立て下さい

   ありがとうござんした。受け人さんよりお手をおあげなすって下さい

   ありがとうござんす、ではご一緒に手を上げましょう。

  あたくし、金原一家に一宿一飯の義理に預かりまして、
 花岡省吾というかがやしものでござんす
 親分さんに不本意なお願いがあってまいりました。

 渡世上親分さんに恨み辛みはいっさいございません、
 のっぴならねえ義理で命をいただきに参りました。

語源由来事典

 

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