柄を握る-02

 hokusai

 握る

 例えば、刀の柄であるとか、太鼓のばちのようなものを握るとき
 しっかり握っていないとだめですが、反面柔軟性も要求されます
 そんな持ち方をやってみましょう。
 まず、柄をつかむ時、直前に手首を返して、感覚を変えます。

手首をかえす

 次に、棒を小指から吸い付くように掴んでいきます。
 最後に親指をそえます。
 こうして持った、棒がどのような強度で握られているのか
 二人一組になって、棒をひっぱりあって確かめます。
 もちろん、普通に握った状態の棒でも、確かめてみましょう。

柄を握る

 一番上の絵は、葛飾北斎の漫画です。柄を握るとき手を寄せて持っています。
 侍クラブでは、このように柄を持つことにしています。
 このほうが、侍クラブのコンセプトである、立ち回りで立ち居振る舞いを綺麗にする。
 という方向性に近いと判断したからです。

 どうしてかと言いますと、手を離して持った場合、剣を振ると腕と胸の筋肉が
 より強く意識されます。一方、手を寄せますと、腕や手首では制御が難しくなります。
 全身で対応しないと剣を裁けないのです。
 結果、離すのとは逆に背中を意識するようになるわけです。
 ですから、姿勢が良くなると思ったわけです。

mochikata

 そして、剣をとめる場合ですが、殺陣では、手首をしめて雑巾を絞るようにして止めると
 習いました。右の図です。こうすると止めるポイントは左の手首、柄がしらの位置になります。
 これにたいして、手を合わせていますと、手首で止めることができず。
 意識を背骨から、腰に落とすことによって剣が止まるわけです。
 つまり、ポイントが腰に移動したわけです。このほうが、美しく動けると思ったわけです。

 江戸時代の絵の80%は、手を寄せて持っているそうです。
 しかし、明治時代に入るとほぼ100%手を離して持っている絵になるようです。
 ここで何があったのかは解りませんが、
 こうしたことが日本文化を紐解くことをたいへん難しくしてしまっているようです。
 

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